Case Basse / Soldera カーゼ・バッセ / ソルデラ

以下は、カーゼ・バッセ社のホームページ(http://www.soldera.it)の主要部分を、同社の諒解のもとに、日本における扱い代理店である㈱ラシーヌが翻訳したものです。したがって、原著作権はジャンフランコ・ソルデラ氏、翻訳権はラシーヌが有しています。


カーゼ・バッセ理念ソルデラワイン販売連絡訪問法
| ジャンフランコ・ソルデラ氏への質問と回答


1.Case Basse カーゼ・バッセ

カーゼ・バッセは、モンタルチーノ地区の南西部にある農園にして、同名のワイナリー(Az. Agr. CaseBasse di Gianfranco Soldera)です。 その地では、名高いブルネッロ・ディ・モンタルチーノを造るために、サンジョヴェーゼ・グロッソ種のブドウが栽培されている。
総面積は23haを上回り、以下のとおり、ワインを造る上で地理的に恵まれた立地に置かれている。

・地質は、第三期の始新世に由来する丘陵地
・海抜:320m
・日照:南西向き
・気候:雨が少なくて日照に恵まれ、ために霧を生じない
・日射:澄んだ光線

 1970年代の初頭、この地はしばらくの間、小作農民が住み着かずに見捨てられており、土壌は耕されていなかった。が、そのような状況にもかかわらず、とびきり魅力的な環境に囲まれた、美しい土地でした。

 ジャンフランコとグラツィエッラのソルデラ夫妻は、カーゼ・バッセ農園の放つ魅力を知るとすぐに、現代の叡智に根ざした農法を用いて、最高品質のブルネッロを造り出すために、全身全霊を傾けることを心に決めた。



2.Philosophy―the Enlightened Agriculture
 理念-現代の叡智に根ざした農法

ジャンフランコとグラツィエッラの二人は、2つの深い信念に基づいた計画を心に描いていた。


・高品質な作品を生み出すためには、自然な栽培にとって理想的な生育環境を形成する、複雑な《生態系》(エコシステム)が必要である。

・過去の経験は、調査研究から生まれる《革新》(イノヴェーション)に照らして、活かされなくてはならない。すなわち、直感から発し、田園の経験から進化した過去の文化(経験)は尊重すべきだが、最先端の実験法によって合理的に理解し、検証されなければならない。


 つまり、自然とその法則にのっとれば、土壌や作物を単なる踏み台にすることなく、自然の持っている可能性を最大限に表現することができる。 この哲学の所産が、《ソルデラ》ワインである。



3. Soldera Wines 《ソルデラ》 ワイン

1)Ecosystem エコシステム
カーゼ・バッセの生態系(エコシステム)は、絶えず進化し続ける営為(プロジェクト)である。

 カーゼ・バッセにおいてジャンフランコ・ソルデラは、建物を修復し、トスカーナの農家を元どおりの建物に戻し、鳥・小動物・昆虫などが隠れ住んで繁殖できるよう、石組の壁を保全している。同じ目的のため、動物たちが棲みつけるように人工的な巣を作り、ハチの巣箱も設けた。果樹以外にも、放置されたままになっていたオリーヴの樹や植物もまた、保全している。彼は、森林を造る計画を進め、人工の池や小さな湖も造る。

 グラツィエッラ夫人は、熱心な植物学者にして景観建築家である。今なお彼女は、すでに作りあげた賛嘆すべきコレクション(たとえば、2年以上を費やして見つけ出したノワゼット・ローズ「ラ・ビッシュ」)に、古代種のバラを加えるため世界中を探している。

 彼女の呼ぶところの“Sunkissed gardens”(日差しをたっぷり浴びた庭)から、“Wooded gardens”(木の生い茂る庭)にいたる各所には、バラや多年生草の茂み、はては別して美しい花をつける希少な球根植物が植わり、広がりゆく“White Garden” (白い庭園)には夜行性の授粉動物がたむろする。オリーヴの樹、イトスギ、樹齢数百年を超えるオークの森が広大な庭の背景をなし、当地に固有な地中海性の低木林にうまく溶け込んでいる。


2)Studies 研究

カーゼ・バッセの土地とブドウ畑およびワインは、長らく諸大学の農学部で研究の対象とされている。
電子装置のセットが、年間を通じて気候の変化を絶えず監視し、気温・湿度・降雨量を報告する。
醸造段階にあるワインは、フィレンツェ大学微生物学部によって日々モニタリングされている。
のみならず、同学部は、ワイン製造のあらゆる段階にわたって研究と統御活動をおこなっており、ワインが消費の途に着くまでの間、状態をモニタリングし続けている。

ブドウの樹は、自然で有機的な栽培に適した環境である、複合的な生態系の中に植えられている。肥料には有機物質が用いられ、除草剤は一切使わず、ブドウの樹間(畝)は手で耕している。
ブドウ畑は広くないため、人手による栽培と短期間での収穫が可能となる。ブドウの樹は冬季に短く剪定され、生長期には葉の剪定(green pruning)をおこなう。秋季に余計な果房ブドウを除き(grape thinning)、部分的に葉をカットして、日光がよりふんだんに果房に届き、果実が見事に熟すように促す。


(参考)《カーゼ・バッセ》ワイナリーでは、次のようなリサーチが合意・実行されている。

*醸造中の微生物叢の興起について:M. Vincenzini教授(フィレンツェ大学) 

*気候の変化とブドウの「ウォーター・ストレス」について:M. Fregoni教授(カットリカ大学;ピアチェンツァ)

*ブドウの樹の病害について:G. Surico教授(フィレンツェ大学)

*"Acarifauna and biodiversity" :S. Simoni教授(CRAフィレンツェ)


3)Wine‐making 醸造

 カーゼ・バッセでは、農園に植わるブドウの樹から収穫されたブドウだけから、ワインを造っている。
ワインは、オーク製の発酵槽および樽で造られる。温度コントロールはおこなわず、酵母や他の添加物は一切加えない。逆に、何度も造り直しがおこなわれるし、常時試飲がおこなわれ、またフィレンツェ大学による定期的な微生物コントロールが実施される。

 大樽が据えられたセラー(醸造所)は、当Webサイトの「カーゼ・バッセ/ソルデラ関係記事一覧」(未訳)に掲載されたように、最適な熟成環境を確保するために新たに建てられ、騒音・温度変化・臭気から遮断されている。このセラーの中で、ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ《ソルデラ》は、5年間スラヴォニアン・オークの大樽に寝かされる。《ソルデラ》は、ビン内でさらに6~12ヶ月間、熟成を経る。

 ジャンフランコ・ソルデラはかつて、特定のヴィンテッジにおいて、“Intistieti”(インティスティエティ)というIGTワインを、自身の栽培したサンジョヴェーゼから造った。インティスティエティのビン内熟成期間は、ブルネッロよりも短時間で行われる。


4)Bottling ビン詰め

 ワインは、ボトリングの際も、また、他のあらゆる段階においても、まったく濾過過程を経ない。美しい750ml入りのボルドー型ボトルは、構造的な特徴を有し(下部よりも幅広な肩口、深い底穴、長い首)、ワインの保存に最適のデザインがなされている。非常に暗いガラス・ビンの色調には、光線からの保護機能がある。コルクは特に高品質であり、直径26mm/長さ50mmというサイズが、ワインの品質を保証している。

 ジャンフランコ・ソルデラは、自身の極めて高品質なワイン造りを特徴づけるため、非常に洗練されたデザインのラベルを用意した。酒神ディオニュソスを祭るイルカが象徴的に描かれた《ソルデラ》ブルネッロのラベルは、著名な現代画家ピエロ・レッディの作になる。

 特定期間に製造販売された《インティスティエティ》のラベルは、ペガサスの絵が目印となっている。著名な画家たち――レッディ、ボディーニ、スギ、トルッビアーニ――が、これまでにペガサスのイメージをデザインしてきた。



4. Sales 販売

カーゼ・バッセの営業哲学はすなわち、カーゼ・バッセの製造理念から論理的に演繹された結論である。営業哲学は、次の3点に関する基本的決定に基づいている。


・高品質のワインのみを販売する。

ジャンフランコ・ソルデラは、「当該年産ワインの出来が、自分自身が設けた品質観を満たすレベルにある」という単独の決断に達しないかぎり、市場にワインを出さない。

・ワインに情熱を抱き、かつ、個人的に面識がある相手にのみ販売する。

カーゼ・バッセの顧客は、個人であれ、ワイン・ショップ・レストラン・ブローカー・輸入業者であれ、すべてジャンフランコ・ソルデラが個人的に面識を持つ人物で、彼の事業方針の基になる理念を共有するがゆえに選び抜いた人々である。

・消費者に対して、最良の成果を保証しつつ、販売する。

生産者は、《ソルデラ》ワインが飲まれる瞬間にいたるまで注視している。もしもグラスが適切で、ワインの温度が理想的で、あらゆるルールが守られているならば、魔法のような真実の瞬間が訪れる。このために、偉大なワインを満喫するのに有用な助言を、ジャンフランコ・ソルデラは顧客に提供する。



5. To Contact Us 連絡訪問法

カーゼ・バッセへのご招待

 ジャンフランコとグラツィエッラのソルデラ夫妻は、現代の叡智に根ざした農法にもとづく、私たちのワイン造りの理念と販売哲学を共有し、カーゼ・バッセの魅惑的で独特の雰囲気に浸りたいと願う人であれば、どなたでも喜んで温かくお迎えいたします。

   名称: Azienda Agricola Case Basse di Gianfranco Soldera

   住所: Loc.Case Basse 53024 Montalcino (Siena)

   電話番号: +39 0577 848567

   携帯電話番号: +39 335 7727315

   Fax: +39 0577 846135

   E-mail:  gianfranco.soldera@casebasse.it

留意事項:カーゼ・バッセは、予約された方のみの訪問をお受けします。

OUR WINE LOVES SILENCE!
私たちのワインは、静寂を好みます!



6. Q&A ジャンフランコ・ソルデラ氏への質問と回答

Ⅰ.ラシーヌからの質問状(趣旨)

[背景]

 カーゼ・バッセ社(Azienda Agricola Case Basse di Gianfranco Soldera)と、ソルデラ・ワイン(Brunello di Montalcino Soldera)、および同ワイナリー/ワインの基本哲学と基礎的な事実とについては、すでに御社のホームページ(翻訳済)と著作『自然と情熱の間にて』(“Betwixt Nature & Passion”、翻訳済)で述べられています。
わけてもHPの一章「ソルデラへの言及」(膨大なため未訳)は、大いに参考になります。以上の情報源にまさる内容の記述は、ありません。ですから、それに加えて、こと新しくソルデラ氏にお尋ねすべきことは、あまり多くはありません。

 カーゼ・バッセ社とお取引を始めることになったラシーヌ社は、次のように考えています――すなわち、カーゼ・バッセとソルデラは、30年以上も前、ジャンフランコ・ソルデラ氏の深遠な企業哲学と徹底した実践の、直接的な所産である、と。
ラシーヌの共同経営者である合田と塚原は、ともに高品質なイタリアワインを学びながら輸入する仕事に携わって15年余りになりますが、イタリアで卓抜なソルデラ・ワインを飲み味わうという経験を幾度も繰り返した挙句、カーゼ・バッセ/ソルデラを日本にご紹介したいと長らく熱望してまいりました。

 御社との仕事始めとして、ラシーヌは日本のワイン愛好家のために、オウナーでワインメーカーであるソルデラ氏に対して次のような質問をしたいと思います。


---- 《質問と答え》 ----

質問(1)
あなたは、日本、わけても日本の文化について、どのようにお考えでしょうか?

 10年前、ソルデラ氏に塚原が、「なぜ、日本に輸出しようとしないのか?」とお尋ねした際、答えは「日本には独自の文化があるとしても、ワイン文化がないから」というものでした。現在でも、そのようにお考えでしょうか?

[答え]

 過去15年の間に、日本人はワイン文化を育て、ソルデラ・ワインを楽しみ味わうことが出来るようになったと、考えています。


質問(2)
新しいセラーの建造や化学的なモニタリングなど、エコシステムが向上した結果、あなたのワイン造りは常に進化していますが、特に近年の作はいっそう完璧さとあなたの理想に近づいていると、あなたはお考えですか?

 少なからずの間、あなたのワインを飲み、楽しんできて、こう考えるようになりました。つまり、あなたのワインの本質は頑固なまでに変らない一方で、近年作のあなたのワインは、若いうちからすでに快く楽しめる味わいの方向に変わってきている、と思うのです。

 かつては、ビンの中で非常にゆっくりと成熟し続けていたように感じ、ごく長熟型のゆえに若いうちは十分に楽しみにくいという印象がありました。が、昨年、私たちは新設されたセラーを訪ねて、2002年から2005年にわたるソルデラ・ワインをボッテ・グランデから直接試飲し、2001年をレストランで味わわせていただき、印象が変わりました。若いうちから近づきやすくなり、調和と優雅さに充ち、洗練された味わいがある、と。それは、セラーと環境を通じて、あなたが追求してきたエコシステムの成果ではないか、と思ったのです。

[答え]

 私は同じ方法に従い、同じルールを尊重しながら、ワインを造ってきました。たしかに、次のような理由で、ワインは毎年、特有の個性を身につけてまいります。

1. 気候の相違

2. ブドウの樹齢(古い樹から、より良いワインが生まれる)

3. 毎年毎年、私は前進をしている

4. 土壌からビン詰めにいたる生産プロセスのあらゆる局面において、私の知識が増え続けている。

5. イタリアでもっとも優れた大学いくつかとの共同プロジェクトから学び、新たで異なった観点と知識を得ることが出来た (フィレンツェ大学のヴィンチェンツィーニ教授には、システマティックで定期的な化学的&微生物学的な分析を依頼。ピアチェンツァ・カトリック大学では、フレーゴニ教授とブドウの樹のウォーター・ストレスに関する共同研究をおこない、スリコ教授はブドウの樹の病理学を研究)。


質問(3)
ブルネッロ・ディ・モンタルチーノ・リセルヴァ《ソルデラ》の1994,1995, 1999, 2000, 2001について、各ヴィンテッジの状況とワインの特徴はどのようなものでしょうか?

 ラシーヌは、5月8日に、上記のワイン5種類を、モニカ・ソルデラさんのご協力のもとに、プレゼンテーションをする準備をしております。
私たちの目的は、日本のワイン界におけるもっとも重要な方々に対して、よいコンディションのもとで本物のソルデラ・ワインをヴァーティカル・テイスティングすることによって、そのワインの本質的な性格を発揮させ、ご理解いただけるような機会を設けることです。
というわけで、各ヴィンテッジに関する情報をお届けするだけでなく、ソルデラ氏に各特徴についてご自分の言葉で語っていただければ、幸いです。

[答え]

 上記の各ヴィンテッジの気候は、とても異なっていたため、異なったワインが出来ました。私自身の好みは1999ですが、これらのヴィンテッジに造られた私のブルネッロは、どれをとってもよい出来栄えです。

a) 1994年:夏はイレギュラーな天候に見舞われたが、8月と9月は良好(収穫は、9月23,24日)

b) 1995年:雨がなく、暑い夏季。(収穫は10月5,6日)

c) 1999年:シーズンを通じて、天候は非常に良く、順調(収穫は9月9,10日)

d) 2000年:夏季のあいだはイレギュラーだったが、8月末から9月にかけての最終段階で秀逸に
(収穫は、9月9,10日)

e) 2001年:天候は非常に順調に推移し、暑くて乾燥した夏季(9月14,15日)

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